エスポワール乗船中

福本伸行とか福本伸行とか福本伸行とか漫画とかファミコンとかそういうことを書きます。

アカギ命日(社宅)

遂にこのブログも書き始めて
9年4ヶ月と1日を迎えました。
思えば長くやってきたもんで。
2年ぶりの記事?
知らん知らん!

たたみます。














今日は少し昔の話。




その昔、夢を追うというわけのわからないことを終え
いよいよ就職しないと人生が終わりそうなので就職をした。



就職は決まったものの
まだどの地域に行くか決まったおらず連絡待ちだった。
配属が決まる前日、
だいぶ以前に一度電話で話しただけの上司からかかってきた一本の電話。

「明日○○まで来れる?」

??
隣町のスーパーまで来れる?くらいのノリで言ってるその地名、
今いる場所から100kmくらい離れてるんですけど。




え?どういうこと?俺そこで働くの?
頭の中が?マークで埋め尽くされるも
新入社員に断るという選択肢はなく
とにもかくにも引っ越しをしなければならなくなった。






どうしたものか、と思案していたら
上司によるとなんと社宅があると言うではありませんか。

ちなみにこの上司、山下(仮名)といいハゲており、
メールアドレスが
hageshita@docomo~
という部下からしたら
つっこんでいいのかそこはやはり失礼にあたるのか
究極の選択を迫ってくるおじいちゃん上司だった。


年を重ねた今でもハゲを自虐で使われると
乗っかった方がいいのか、笑った方がいいのか正解がなく
ただうすら笑いでその場を凌ぎきるという技しか持ち得ていないため
誰か正解を教えてほしい。




どうせ一人暮らしだし社宅なら探す手間も省けるし家賃も安くてよいではないですか。
とりあえず現地に行き見せてもらう運びになった。








現地の駅に着くと軽トラで迎えに来てくれた部長。
はじめまして、と挨拶を交わす前に目に飛び込んできたのが
ステテコに麦わら帽子というとんでもないスタイル。
いくら休日とはいえ初対面の新入社員に会うのにその格好??
陸ルフィーといったいでたちで田舎とはこういうとのなのかといきなりの洗礼を浴びた。





軽トラに麦わら帽子のおじいさんとスーツの若者という
悪質詐欺業者が老人を騙そうとしているこれ以上ないミスマッチで
一路社宅へ向かう。
山下部長によるとどうやら社宅は二ヶ所から選べるらしい。
あっ、選べるんだ。
一個しかないと思っていたので
選択肢があるというのはいいことだしこれはありがたい。








駅から30分ほど車を走らせるとそろそろ到着、というところで
車がすさまじい路地に入って行く。
この路地がとんでもなく
路地オブ路地、軽トラでも車幅ギリギリの
F-1レーサー並みのテクニックで山下部長はすり抜けていく。
その手慣れた感がハゲの横顔をかっこよく見せた。





駐車場は社宅の裏手にあり車を降りると
そこには築70年くらいの廃墟という名前以外つけようがない建物が建っていた。
更にその社宅にはとてつもない量のツタが絡まっており
甲子園をイメージしてもらえるとわかりやすいでしょうか。
そんな建物だった。




山下部長は車を降りるなり

「うーんここはどうかなぁ・・・」




いやいやいやいや無理でしょうどう考えても。
どうかなぁじゃないよ。選択肢に入らない絶対ここは。
物件の内見ならぬ1km離れた先から見てもあそこはムリ、と拒絶するレベルの外観。
家が甲子園状態。
いくら阪神ファンの僕でも厳しかった。





中に入ることなく1軒目がなかったことになったので
お昼ごはんを済ませ2軒目に移動。







場所はすぐだったので数分で着いた。
ここもまた最後狭い路地を入っていったが
先ほどに比べたら距離も短いしだいぶましだった。
ここも相当のボロさで不動産風に言うならば
築50年駅遠最寄駅まで徒歩40分コンビニなし街灯なし公共施設なし風呂外。



ちなみにこの風呂外、というのは
風呂が家にないということではなく
本当に外に風呂があるということです。
ただし脱衣所はないので家の中で服を脱いで
外を通り風呂に行く異端のスタイル。


普通の感覚であれば
どう甘く見積もっても絶対にない。


しかしここは異常なくらい広く
8畳の和室が2室あり4畳半の和室とキッチンもある。
庭もありなんとブランコまであったのです。
よく考えたら20代の若者が一人暮らしでブランコに乗るという
シチュエーションはどう考えてもないのですが
その時の僕は「わぁブランコ!」とテンションが上がっていた。


前に見た物件がひどすぎてまともな精神状態になかったのか
ここに決めることにした。

デキる不動産屋は客にすすめるとき
見せ物件、捨て物件、契約物件の3つを用意するという。
まさかこのハゲた麦わらもその手法を使ったというのだろうか。
捨て物件捨て物件選択肢が他になく決めざるを得ない物件。








「ところでここ、いくらなんですか?」

気になる家賃を聞いてみると










部長「ん?697円だよ」







??????????????
んんんんんんんんんんんんんんんんんん????????



697円???????????
ガストでももうちょっとお会計いくぞ。

もはやなんのためにとるのか、
一体どこにそのお金がかかっているのか、
それをとってどうなるのか。
一泊22円。
強気なのか弱気なのかわからない家賃設定に
僕は困惑しながらも快諾した。





「じゃあプランくん4月からここに住んでね」

住み始めると自分好みの部屋にしたてあげ、
それなりに一人暮らしライフを謳歌できた。
問題は防音性が紙ほどしかないので
隣に住む先輩がはまっていた大塚愛のさくらんぼが
毎朝爆音で聞こえてくるくらいのものだった。



確かに毎月給料から697円が引かれ続けていた半年後、
思わぬ事態が起こる。
大型台風による水害で水没したのだ。

家具は泥にまみれどうにもならなくなり友人達が助けに来てくれた。
家電を運び出し、泥をはきだし、清掃作業を進めている中、
伊藤(仮名)が水没した僕のMDを水道でじゃぶじゃぶ洗い始めた。
音楽機器を水洗いする姿を見たのは後にも先にもあのときだけだった。
もちろん全てのMDは聞けなくなっていた。




初めて働き始め、社会人としての一歩を踏み出し初めて一人暮らしをした
思い出の詰まったこの社宅は取り壊されることになり
僕は出ていくことを余儀なくされた。



会社に相談をし今後どうするかという話をしていたとき
部長から出た言葉は耳を疑うものだった。

「しかたないねプランくん、もう一つの社宅にいくか」



一軒目に見た、あの社宅だった。



続く。

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福本漫画にはまって十数年。
可はなく不可はある男。

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